[オスロ　17日　ロイター]　建造者いわく、「現代に作られたもので最大かつ最もリアル」なバイキングの軍艦が処女航海を終えて、ノルウェーの首都オスロに入港した。

全長30メートルの「グレンダロッホのシースタリオン（海の種馬）」号はデンマーク製で、アイルランドのグレンダロッホ近くの集落で作られた11世紀のバイキング船を再現したものだという。

当時の技術、道具、材料を使用して新しい「シースタリオン」を作るのに、4年と1000万デンマーククローネ（およそ1億9700万円）が費やされた。

40歳のカルステン・ヴィド船長は、「私たちは彼女がどのように航海するものかわかりませんでしたが、ただただ素晴らしかったです」と言った。彼の髪の毛と髭は太陽で色が薄くなっていた。
「航海中に後部に立って前を見れば、彼女が蛇のように曲がりながら進むのが見えるはずです」

かつてノルウェーとデンマークのバイキングたちは船で英国諸島周辺を襲撃していたが、17日、61名の船員は「シースタリオン」を優雅に漕いで進め、豪華ヨットやモーターボートやカーフェリーを通り越してオスロに入港した。観光客は記念写真を撮影し、子どもたちは船によじ登って遊んだ。

およそ10人の女性を含む船員たちは、デンマークから500キロの旅程中、3メートルの高波を乗り越え、無甲板船で2晩を過ごした。

来年には、60本のオールと風が後ろから吹いている時だけ開くことができるセイルたったひとつでアイルランドへ航海する計画がある。今回はその練習だった。